役員報酬の節税効果を最も高める方法|いくらに設定するべき?

役員報酬は自分の裁量で決められ、うまく設定すれば効果的に節税できる、とても重要な会社の経費です。

役員報酬を高く設定すると、その分会社の利益が減り、法人税は少なくなります。

「よーし、じゃあ役員報酬は出来るだけ高く設定した方が節税出来るんだな!」

・・・と思いがちですが、それは間違い

 

なぜなら役員報酬を高くしてしまうと、役員個人にかかる所得税や住民税、さらには社会保険料も多額になってしまうからです。

その結果、法人税は少なくできたけど、個人に多額の税金がかかってしまい、会社と役員の全体で見た場合は税金が高くかかっていた、というケースもあります。

 

「じゃあ出来るだけ役員報酬を低くしておこう!」

・・・というのも、残念、正しい考え方ではありません。

役員報酬を極端に下げてしまうと、反対に法人税が高くかかってきてしまいますし、極端な話、役員報酬をゼロにしてしまうと役員が自分の生活費を払えなくなってしまいますからね。

 

というわけで、役員報酬は会社の利益や法人税と、役員個人の税金や生活費などを総合的に考えて、絶妙なバランスで設定しましょう

それでは、役員報酬をいくらに設定すれば最も節税できるのかについて解説します。

役員報酬で節税する際に意識するべきポイント

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「じゃあ具体的に、どういう判断基準で役員報酬を決めればいいの?」

という話ですが、意識しておくべきポイントがこちらです。

  • 法人税は、800万円以下の利益には15.0%の税率しかかからない
  • 一方、800万円超の利益にかかる税率は23.2%に跳ね上がる

つまり、この『利益800万円』という数値が一つの基準となります。

 

役員個人にかかる所得税や住民税、社会保険料などの税率を全て合わせると、『800万円以下の法人税率15.0%』を超えることが多いので、利益が少ないうちは役員報酬も少なめに設定し、できるだけ会社に利益を残すようにすれば、高い節税効果が見込めます。

そもそも日本の所得税は累進課税方式を採用しており、個人が稼げば稼ぐほど税金も多く取られる仕組みになっているので、稼いでも税率が一定である会社に利益を出させた方が多く節税できることも多いんです。

 

ただ、利益が800万円を超えると法人税率が23.2%に上がるので、そこまできたら役員報酬の額も一定水準の金額に設定しておいた方が、全体として最も高い節税効果が見込めます。

とはいっても、具体的な数値がないと「よく分からん!」という状態になってしまっていること請け合いでしょうから(笑)

ここからは1人社長の会社で、利益が1,000万円までのケースを考えていきましょう。

役員報酬の節税効果は社会保険の加入状況で異なる

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その前に一つ前提の説明を。

「役員報酬をいくらにすれば最も節税できるか」について、

この答えは役員が社会保険に加入しているかしていないかで結果が異なるんです。

 

そもそも役員の社会保険とは健康保険、厚生年金のことで、この2つは加入が義務付けられているんですけど、ある条件下においては役員が例外的に社会保険に加入していない場合があります。

ややこしくなるのでその条件についてはここでは省きますが、その場合、役員は国民健康保険、国民年金に加入することになります。

 

ただ、社会保険料と、国民健康保険料・国民年金保険料は計算方法が違うので、必然的に節税効果が見込める役員報酬の金額も変わってくるわけです。

要するに、役員報酬について考えるときは社会保険についても考慮しないといけない、ということですね。

 

まあ小難しいことをウダウダ書いてしまいましたが、ここからは役員が社会保険に加入しているときと加入していないときに場合分けして計算した結果、最も節税できる役員報酬額がいくらなのかをお話しますね。

※あくまでも記事執筆時点での情報であるため、実際の計算結果は以下の内容とは異なる可能性があります。
※所得控除は、社会保険料控除・基礎控除のみ、社会保険料は、東京都で介護保険第2号被保険者に該当する場合で試算した結果です。

役員が社会保険に加入している場合

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役員が社会保険に加入している場合は、会社利益が800万円を超えるまで、できるだけ役員報酬を少なくすることで大きな節税効果が見込めます。

先程お話した通り、『利益800万円の基準』ということですね。

理論上、役員報酬をゼロにすると最も節税出来ることになります。

 

ただし、役員報酬ゼロだと年金事務所などから「いや、それじゃ社会保険料払えませんやん」ということで社会保険の加入を断られるケースがあるので、現実的には役員報酬をゼロに設定するのは難しいでしょう。

社会保険料の支払いの他にも、所得税や住民税など、そして役員個人の生活費の支払いもあるので、どれだけ役員報酬を低く抑えたくても、最低でも月5万円以上は確保しておくのがオススメです。

 

一方で、会社利益が800万円を超えると、役員報酬にもある程度の金額を配分した方が良くなります。

例えば会社利益が900万円程度の場合、役員報酬を100万円程度にすると最も節税でき、会社利益が1,000万円の場合、役員報酬を200万円程度にすると最も節税できます。

役員が社会保険に加入していない場合

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続いて役員が社会保険に加入していない場合ですね。

こちらの場合、会社利益が500万円を超えるまでは、『役員報酬の金額=会社利益の金額』と設定することで最も高い節税効果が見込めます。

 

例えば、会社利益が300万円の場合、役員報酬も300万円に設定すれば最も節税できる、ということになります。

つまり、会社利益をゼロにし、役員に利益を分配した方が節税できる、という結果になるわけですね。

 

なぜこのような結果になるかというと、社会保険料(健康保険・厚生年金)は報酬の金額に比例してどんどん高くなっていくのに対し、役員が社会保険に加入していない場合、報酬がどれだけ増えても月額約16,000円固定の国民年金に加入することになります。

この国民年金保険料が固定されていることにより、役員個人にかかる税率も下がるので、結果的に会社より役員に利益を分配した方が節税できるよね、ということになるのです。

 

一方、会社利益が600万~900万円程度のときは、役員報酬額を500万円程度にすると最も節税でき、会社利益が1,000万円のときは役員報酬額を600万円程度にすると最も節税できますね。

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以上、役員報酬についての決め方について解説しました。

 

正直、役員報酬は考えるべき要素が色々と絡み合って複雑なので、一概に「こうすれば良いよ!」とは言えないのが本音です。

今回の記事もよくわからない部分があったかもしれません、すみません(汗)

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