【失敗しない】決算期の決め方とは?|意味からいつにすべきかまで徹底解説

こんにちは、植村拓真です。

 

個人事業主が法人成りする際、決算期をいつにするか決めますよね。

決算期は自由に決められるため、なんとなくで決めた決めようとしている方もいるのではないでしょうか。

 

会社設立時の節税対策といえば、役員報酬の設定が定番です。

設定する金額次第では、大きな節税効果を期待できます。

 

そして今回お話する決算期も、いくつかのポイントを意識して決めると節税対策につながるのです。

本記事では、決算期の決め方で悩んでいる方向けに意味からいつにすべきかまでをお話します!

決算期・決算月の意味とは?決め方は自由

決算期・決算月の意味とは?決め方は自由

決算期の決め方の前に、関連用語について確認しておきましょう。

 

そもそも決算とは、会社の事業年度の収支や損益を確定させて決算書にまとめる作業のことです。

決算期は事業年度の期末のことで、基本的に年一回あります。

 

決算期の関連用語について、個人事業主を例に挙げて紹介します。

事業年度 1月1日~12月31日
決算期 12月
決算月 12月
決算日 12月31日

個人事業主は決算期を決められません。

 

一方、法人は決算期を自由に決められます

そして確定申告・納税の期間は、事業年度終了の翌日から2ヶ月以内です。

 

法人成り初年度の事業年度は、決算期の決め方次第で一年より短くなるケースがあります。

一年を超える長さには設定できません

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また決算日は、月末日以外でも設定できます

 

2期目以降の事業年度は、丸一年間に設定します。

1期目:令和3年6月6日~令和4年5月31日
2期目:令和4年6月1日~令和5年5月31日

 

会社設立の手続きについては、以下の記事で詳しくお話しています。

決算期をいつにすべき?変更する方法

決算期をいつにすべき?変更する方法 画像

それでは、決算期をいつにすべきかについてお話します。

また、決算期の変更方法についてもお話するので、決める前に確認しておきましょう。

決算期は3月にこだわる必要なし

日本政策金融公庫 融資審査 吹き出し 画像
個人事業主
決算期といえば3月ですよね

そう考える方が多いのではないでしょうか。

国や地方公共団体の予算編成期間が4月~翌年3月なので、3月に設定する会社が多いです。

 

しかし、小規模な株式会社を設立する場合、決算期を3月にこだわる必要はありません。

後ほど詳しく解説しますが、決算期を決める際に業種や繁忙期などを考慮するからです。

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会社の状況によって異なるわけですね!

 

ですので、決算期を決める際は3月以外も検討しましょう。

決算期の変更手続き

吹き出し 画像
社長
決算期をなんとなく決めてしまった…

そう考えている方は安心してください、決算期は簡単に変更できます

 

そもそも決算期は、必ず定款に記載しなければならない絶対的記載事項ではありません。

任意的記載事項ですので、会社設立後に変更しても公証役場での定款の認証は不要です。

また、登記を行う必要もありません。

 

決算期の変更を行う方法は、以下のとおりです。

①株主総会で決議して議事録を作成・保管する

②管轄する税務署または都道府県税事務所に異動届出書を提出する

 

株主総会を開いて、3分の2の賛成を得る特別決議を行ってください。

決議後に定款の内容を変更して、会社内で保管しましょう。

 

決算期の変更は納税に影響を与えるので、決議後に管轄する税務署または都道府県税事務所に異動届出書を提出してください。

異動届出書は、以下のリンクからダウンロードできます。

国税庁のページで異動届出書をダウンロードする

 

提出期限はありませんが、変更した決算期から2ヶ月後までに手続きを済ませておきましょう。

手数料や印紙税が不要なので、費用はかかりません。

決算期の決め方|意識すべき5つのポイント

決算期の決め方 意識すべき5つのポイント 画像

それでは、決算期の決め方について詳しくお話します。

決算期を変更する際に意識すべきポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

 

本項目でお話する内容は、以下のとおりです。

  1. 繁忙期を避ける
  2. 売上が伸びる月を期首に調整する
  3. 支出が多い月を避ける
  4. 会社設立から一番遠い月にする
  5. 売上のピーク後に設定する

①:繁忙期を避ける

決算期を決める際は、繁忙期を避けるようにしましょう。

決算書の作成や確定申告、株主総会の準備に時間がかかるからです。

 

決算期を繁忙期に重ねると、業務に時間が割けなくなり停止してしまう恐れがあります。

決算の期間は2ヶ月あるので、本業とのバランスを考えて設定してください。

 

業務への影響を考慮するなら、閑散期に決算期を重ねて負担を最小限に抑えましょう。

②:売上が伸びる月を期首に調整する

会社の売上が季節によって変動する場合、売上の伸びる月は期首にするか期末を避けるべきです。

売上が伸びる月は、利益がどの程度まで伸びるかを予想しづらいため、節税対策を行いづらくなります

 

たとえば、決算期に売上が伸びると予想して節税対策を行うとします。

予想を下回って売上が伸びなかった場合、節税対策が原因で赤字になりかねません。

 

一方、期首に売上が伸びた場合、決算期まで時間があるので節税対策を行えます

節税対策が間に合うわけです。

③:支出が多い月を避ける

決算申告の期限日は、決算日から2ヶ月後です。

法人税や消費税などの税金を納付しなければならないため、普段よりも支出が多くなります

 

決算期は資金繰りを考慮するなら、以下の支出が多い月を避けるべきです。

・源泉所得税を納付する
・ボーナスを支払う
・労働保険を申告する

また、掛け商売で売上の入金が少ない月がある場合も避けましょう。

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なるべく支出が増えないように設定しましょう!

④:会社設立から一番遠い月にする

決算期は、会社設立から一番遠い月に設定しましょう。

会社を設立すると2事業年度の間、消費税の免税事業者になるからです。

 

消費税の免税事業者になる条件は、以下のとおりです。

条件①:資本金が1,000万円未満である
条件②:設立1年目の前半6ヶ月で課税売上高が1,000万円を超えない
条件③:人件費(給与の支払額など)が1,000万円を超えない
引用:(個人事業主の法人成りとは?適切なタイミングやメリット・手続きについて徹底解説

消費税の免税事業者である期間は、決算期によって長さが変わります。

決算期次第で1期目の長さが変わるからです。

 

たとえば、6月1日に会社を設立して決算期を3月にすると、1期目の期間は6月1日~翌年3月31日までの9ヶ月間です。

消費税の免税事業者である期間は、2期目の期間が4月1日~翌年3月31日なので1年9ヶ月となります。

 

一方、6月1日に会社を設立して決算期を5月にすると、1期目の期間は6月1日~翌年5月31日までの1年間です。

消費税の免税事業者である期間は、丸2年となります。

 

上記のとおり、決算期を会社設立から一番遠い月にすると、消費税の免税事業者である期間が長くなるわけです。

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ちなみに1期目の長さが7ヶ月以下の場合、
条件を満たさなくても2年間免除されます

 

法人成りによる消費税の免税については、以下の記事で詳しくお話してします。

⑤:売上のピーク後に設定する

決算期を売上のピーク後に設定すれば、融資の審査に通りやすくなります。

決算書の見栄えが良くなり事業が安定しているように見えるからです。

 

決算では、貸借対照表や損益計算書、キャッシュ・フロー計算書を作成します。

各書類を決算書と呼び、見れば会社の経営成績がわかります。

 

融資の審査で重要視されるため、なるべく良く見えるようにしておかなければなりません。

そこで決算書の見栄えを良くするために、決算期を売上ピーク後に設定するわけです。

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融資を受ける予定がある方は、本項目の内容を覚えておきましょう!

決算期の決め方で注意すべき点

決算期の決め方で注意すべき点 画像

決算期の決め方についてお話しました。

決算期は何を考慮するかによって、いつにするかが変わります。

 

しかし、決算期を決めるにあたって必ず注意してほしい点が2つあります。

本項目で解説する内容は、以下のとおりです。

  1. 決算期は会社の都合で決定する
  2. 月割計算が必要になる項目がある

 

それでは詳しく見ていきましょう。

①:決算期は会社の都合で決定する

決算期を決める際は、なるべく会社の都合で決定しましょう。

顧問税理士に相談すると、他の月にずらすことを提案されるケースがあります。

 

もし税理士の都合で決算期をずらす場合は、自社の都合を優先してください

先ほどお話したとおり、会社の売上や節税対策を考慮して決めるものだからです。

 

税理士の都合で決算期を決められそうになったら、税理士の変更を検討しましょう。

②:月割計算が必要になる項目がある

決算期を変更する場合、一度だけ短期間で決算を行います。

たとえば、決算期を3月から9月に変更した場合、6ヶ月で決算を行うことになります。

税務申告を毎年1年以内に行わなければならないと、税法上で決まっているからです。

 

そして決算では、損金の算入限度額を事業年度の期間に合わせて計算します。

たとえば、交際費の損金算入限度額は年間800万円です。

これは1年間の数値なので、決算期の変更により事業年度が半年になる場合は400万円となります。

 

月割計算が必要な項目は、他にも以下のようなものがあります。

・減価償却費
・少額減価償却資産
・法人地方税の均等割
・法人税の軽減税率の適用基準金額
・課税事業者の判定に用いる課税売上高の基準

決算期を変更する際は、基準額について確認しておきましょう。

決算月の調べ方|忘れても確認できます

決算月の調べ方 画像

最後に、自社の決算月を調べる方法を紹介しておきます。

決算月は忘れていても確認できるので、安心してください。

 

本項目で紹介する内容は、以下のとおりです。

  1. 定款を確認する
  2. 税務署に提出した届出書控えを見る
  3. 税務署に問い合わせて確認する
  4. 設立手続きを行った専門家に聞く

それでは詳しく見ていきましょう。

①:定款を確認する

定款には、会社の決算日や決算月が記載されています。

計算の章を見れば事業年度を確認できます

 

定款に「9月1日から翌年8月31日まで」と記載されている場合、決算日は8月31日決算月は8月です。

上記の場合、10月31日が決算申告・納税の期限日です。

②:税務署に提出した届出書控えを見る

定款が手元にない場合は、税務署や都道府県税事務所、市区町村に提出した法人設立届出書の控えを確認しましょう。

法人設立届出書には、会社設立日や事業年度が記載されています。

③:税務署に問い合わせて確認する

法人設立届出書を税務署に提出している場合は、税務署に控えが保管されています。

税務署の営業時間に受付で会社名を名乗り、自社の決算期が知りたいと伝えましょう。

 

また、税務署に電話で問い合わせれば教えてくれるケースもあります。

④:設立手続きを行った専門家に聞く

定款や法人設立届出書控えがない場合は、会社設立の代行を依頼した行政書士または司法書士に問い合わせてみてください。

会社設立に関する書類を保管しているので、決算期を確認できる可能性があります。

 

専門家に会社設立の代行を依頼している方は、決算期について問い合わせてみましょう。

まとめ

今回は、決算期の決め方で悩んでいる方向けに、意味からいつにすべきかまでをお話しました。

 

決算期は3月にこだわる必要がありませんし、あとから変更できるので安心してください。

そして、決める際は以下のポイントを意識しましょう。

①:繁忙期を避ける
通常業務に支障をきたす

②:売上が伸びる月を期首に調整する
決算までに時間があるので節税対策を行いやすい

③:支出が多い月を避ける
支出を集中させない

④:会社設立から一番遠い月にする
2年間消費税の免税事業者であり続ける

⑤:売上のピーク後に設定する
決算書の見栄えを良くして審査に通りやすくする

 

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